朝は少し肌寒く
昼は汗ばみ
夕暮れ時には心地いい風
キンモクセイの香りと共に彼を思い出してしまう
その彼とは8月31日に急死した戦友
音楽とレコードを愛し
レコード屋さん
flowersflash名義の雑貨を店内に置いてもらったこともあった
50代の半ばを迎えた彼の母親は数年前大腸がんを患い
手術がうまくいき、復調の気配があったのだが
今度は脳に腫瘍ができてしまった
その母親の手術を迎える数日前に彼は亡くなった
数か月前から酷い動悸に苦しんでいたようだ
自分の事よリ、年老いた母親のことで頭がいっぱいだったのだろう
心配だったのだろう
とても優しい人間だから死ぬ気で母を守ろうとしたんだろう
しかし、ホントに死んでしまうなんて
親より子のほうが早く死ぬなんて
悲劇に感じてしまった
しかし、彼の決めた人生最期の決心
よくやった!と褒め称えたい
キンモクセイの香りのする秋の陽気に包まれて
レコード屋の店前にて
いつの日かまた音楽の話をしよう